役員メッセージ

かつ便りNo.12 ~ピンチはチャンスだ~

 みなさま 田中かつゑです。息子がWeb飲み会を何度か開催したそうですが、やはり集まって同じものを食べながら、一緒の空気を味わいたいと言っておりました。気持ちわかります。でも母は画面越しでも君の顔を見たいと思っているよ(息子は地方暮らしです)。

 表題のピンチはチャンスだ。素直にうんうんと頷ける方います? 私は無理でした。むしろ何言ってるの? と思っていました。だって、ピンチの時、例えば仕事で失敗したとか、大事な人とケンカしたとか、病気になったとか、思うような結果にならなかったとか……後悔こそすれ、チャンスなどとは決して思わなかったです。若いころは。ええ、若いころは。

 けれど、失敗やピンチになったこと、その経験は自分自身を見つめ直したり、方向転換したり、殻を破ったりと、自身の成長に必要なプロセスだったのだなぁと年寄りになった今は思うのです。今回はそんな境地に至った経緯を書いてみます。人生色々…が垣間見えるかも。

 仕事をしていて一番辛かったのは、約20年前。前職で業界初のハードとソフトのインシデントを一括で受け付けて解決するサポートサービス商品を立ち上げた時。ハードとソフトは文字通り正反対。水と油。保障内容・お客様の保有する権利・瑕疵に対する考え方・修正の基準・保守期間などなど、全然違うのです。業務で利用するツールはもちろん別。融合なんてとんでもなく、サポート体制も訪問型のオンサイトと電話中心のセントラル。なぜ一緒になれる?と困り事ばかりでした。

 課題を洗い出すと多すぎて、一つの課題に取り掛かると深すぎる。船頭(関係する偉い人)が多すぎて、会議を何度重ねても進まない。誰も決めない。時間だけが過ぎていく。サービスイン が間近に迫っているのにも関わらず、何もまとまらない。しかも、上司も同僚も誰も助けてくれず、「あれどうなった?」…(ノД`)・゜・。

 そうなると、始まるのが進捗管理という名のもとの詰問の繰り返し。心が底まで落ちました。(ちなみにそのころはまだ担当。決定権がなかったんです)朝ごはん、トーストのかけらが口に運べない。食べ物が砂を噛んでいるみたいで味がない。寝られない。気力が沸かない。5キロ痩せました、というかやつれました。あのままだったら危なかったかもしれないです。

 では、どうやってそのピンチを脱してチャンスに変えたか。答えは、追い詰められた鼠が反旗翻したんです(キレたとも言う)。もう淡々と自分なりの優先順位つけて。サービスインするために最低やらねばならない事だけに注力して。最低の工数で物事が完了するよう周りのそっぽ向いている人たちを強制的に巻き込んで。ハリケーンのようでした。

 そこで学んだこと。①最優先の事項を見抜く力、②周りの巻き込み方、③見切りのつけ方、④仕事の割り振り方、など。大きな大きなプロジェクトを動かす術を、そして越権でもやらねばならぬ事があるときの動き方も体得しました。

 若い頃に苦しんだり、もう駄目だって経験は好き好んでしたくはないけれど、乗り越えれば自分の肥やしとなります。みなさまも、色々な形でピンチは訪れると思います。けど、敢えて書きますが、そんなことで大事な大事な自分を壊しちゃいけない。仕事のピンチなら仕事で、周りも同罪にして巻き込んでしまえばいい。堂々と助けてと叫べばいい。そうして毒を食らわば皿までの精神で、転んでもタダでは起きない図々しさで、新しいスキルを身に着けていけばいい。だから先人は「ピンチはチャンス」、「災いを転じて福となす」と言ったのだろうな、こうして打たれて人は成長していくんだなと、拙い経験からも思います。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像