役員メッセージ

かつ便りNo.33 ~100mと42.195㎞~

 みなさま 田中かつゑです。小さな頃から「バナナは常温保存」と記憶していたのですが、夏は「一本ずつ切り離してラップ+野菜室」が色も変わらなく長持ちということを、この歳で初めて知りました。ほほお。

 今回のお題、何を意味しているでしょう。これ、仕事に対する特性を分かり易いように表現したものです。つまり、短期~一日とか数日位~の仕事か長期~3ヶ月以上、半年・1年とか~のお仕事か。言葉を変えると、完成まで一気にやれる仕事か、計画立てて進捗管理すべき仕事か。どちらが好き、または得意ですか?

 経営に近いレベルの仕事では5年から10年後を、例え外れても意思を持って計画し、そのために必要な仕事をリスク込みで分類・計画し、3年位の中期事業計画に反映した上で、年間目標に落とし込みます。社員のみなさまへは、その年の具体的施策と実行計画を告知し、実施計画とします。とてつもない長いスパンで時勢に応じて修正をかけながら5年から10年後に到達させる訳です。したがって経営陣の殆どの方は、今この時のことを社員のみなさまにお話していても、次の次を構想しているはずです。何手先も読む、将棋や碁の世界と同様に。

 何故そんな面倒なことをするのでしょう?1年後だって確定できないのに。

 答えはシンプルです。経営者が固い意思をもって会社の将来を繁栄へと導かないと会社が潰れてしまうから。

 ではこれを個人に当てはめたらどうでしょう?「私」という個人を10年先目掛けて肉体的・精神的・生き様などを繁栄させようとしたら、どんな計画を立てますか?あるいは、計画なしで今日を生きていたら10年後にはどのような積み重ねの繁栄が形成されるのでしょう?

 選ぶのはその人自身。色々な生き方があって良いと思います。実際私自身も100mのダッシュと、42.195㎞のじっくり計画実行の両方を使い分けて仕事をしていますし。ただ、100mを毎回全力で走り続けることはかなり無理があります。いつか息切れして動けなくなりそう…仕事で言えば、今保持しているスキル・ノウハウだけで仕事を続けていると、レガシーの域になって通用しなくなる、あるいは代替手段によって不要になる時が来てしまうのではないかと思っています。

 このリスクはどんな職種でも付いて回ると思います。 ちなみに100m走の選手は練習では100m以外のスタートダッシュ・テンポ走・坂ダッシュ・ウェーブ走・セット走と様々な距離を走ることで最終的に100m走に最高の走り方に仕上げるそうです。この短い距離中にも計画が存在していました。

 今みなさまが保持しているスキル。これは意識するしないに関わらず、みなさまの経験値が形となったものです。そして多分意識していなくとも諸先輩やお客さまが計画を立てて下さって、それを実施していたはずなんです。計画(Plan)-実行(Do)-振り返り(Check)-改良(Action)=PDCAサイクルを回してきた結果、今のみなさまの実力が備わっているはずです。ですから、土壌は出来ています。

 これからは自分自身で、そのPDCAサイクルを少し大きめにとって、半年または1年位で回すことに挑戦してみませんか?自分の1年後の姿を思い描いて、そのために何時までに何をするべきか計画してみる(Plan)。その計画を実施し(Do)、出来なかった所は分析をする(Check)。結果もう少し頑張る・やり方を変える・優先順位を練り直す、などの計画改良を行う(Action)。

 何事を始めるにしても「今」が一番若いです。そして時間は誰に対しても平等に過ぎていきます。スキルを積み重ねるにしても、目標・計画があるのと、何もない状態でその日暮らしでいるのとでは吸収と進捗に目に見えて差が出てきます。また自省が出来ると更に考えや行動が整理されて進捗が良くなること請け合いです。10年後が楽しみですね。

S. Hermann & F. RichterによるPixabayからの画像