みなさま 田中かつゑです。毛足が長い仔はどんくさいのでしょうか。我が家には毛の長いニャンコが3匹いるのですが、みなさんジャンプが苦手です。おやつをあげるときも、必ず出遅れてモジモジしています。「はい、あなたの分ですよ。」とおやつを目の前に置いてもきょとん。やっと気がついて食べ始めるのは数分後だったりします。
未知なことを始めようと考えた時、何種類か上達への道のりがあると思います。①熟練者に直接手ほどきを受ける、②教室等に通う、③動画を参考に模倣する、④活字情報から組み立てる、等。そのうち、私が苦手なのは③と④。目から得る一方通行の情報から自分なりに解釈し、完成形を創り出していくことと自分で自分を律し続けていくことが苦手なのです(要するに怠け者なのですね)。
先生となるお手本とプラスのフィードバック、そして受講など約束を破ったら他の方にご迷惑がかかる環境を創り出すことで、そのことを続けられるという弱い自分をしっかり自覚しております。そのため、ご自分でコツコツとあることをずっと続けてらっしゃる方にお会いすると、ついつい尊敬のまなざしで見入ってしまいます。本当にすごいと思います。
ちなみに今まで私が自分だけで挑戦して挫折したことと、あるきっかけで続けられていることを列挙してみます。
<<自分で思い立ったけど挫折したものとその理由>>
- ジョギング:一人で黙々と走っていることに虚しさを感じてリタイア。
- 英会話:参考書とCDを購入したものの上達した気分がせず、いつの間にかお蔵入り。
- 手芸:本を読んでも、私の手は動いてくれませんでした。3冊も買ったのに。
<<師匠や仲間がいて続いていること>>
- ハイキング:一緒に出掛ける人がいるためサボれなく、足掛け5年目に突入しました。
- 英会話:個人教師をお願いしたことで、週1回のレッスンを楽しんで続けています。
- 和装:半年間お稽古に通ったことで基礎から身につき、お出掛けは着物、が定着しました。
では、なぜ自分だけの意思や行動では続けられなかったのか、それは私がいわゆる学習曲線の落とし穴にはまってしまうからではないか、と考えています。何事もやり始めは楽しいですよね。新鮮で、新たな発見もあり、挑戦のレベルも低く出来た気になってしまう。そんな勘違いの準備期。けれど準備期を過ぎ、慣れてくるに従って、頑張っているんだけど思ったほど成果が出ない、停滞期のような期間が続きます。本来ならその時期は発展期なので、ぐっと我慢してコツコツ努力を続けることが大事なのですが、気が短い私はこの時点で「やーめた」と放り出してしまうのです。
ところが、レッスンに通う・先生が付く・誰かと一緒にやる、等の状態だと自分が勝手に止めることに罪悪感が出てきます。また一緒の仲間や先生に愚痴や感想を話すことで、停滞と感じているのが自分だけではないと安心もします。さらに、教えてくださる方が応援もして下さるので何とか止めずに続けられるのだと思います。そして、ある日突然、本当に突然に、まるで霧が晴れたかのように「わかった!」と叫びたいような時が訪れます。これを高原期と呼ぶそうです。今まで五感で吸収してきた物事が自分自身の中でしっかり咀嚼出来、体得した瞬間なのでしょう。和装を習っている時に、どんなに練習しても美しく結べなかった帯揚げを綺麗に仕上げられたときは指先が勝手に動くような感覚になり、講師の方のお褒めの言葉がとても嬉しかったことを覚えています。
練習・学習に費やした時間と、その理解度に隔たりがある期間は本当に苦しい時間です。けれど止めたらそこでおしまい。今までの努力が無に帰すのは何とも悔しいことです。いつか来る「aha!」に期待しながら味方を募り、作戦を練って臨んで行きたいです。