みなさま 田中かつゑです。そろそろニャンコの毛も抜け替わり、室内の掃除が楽になってきました。同時に食欲の秋でしょうか。この頃のニャンコたちはとても良く食べます。来るべき冬に備えて脂肪を蓄えようとしているのか、単に涼しくなって食欲が回復したのか、さあどっちだ？
ニャンコが10匹もいると個性さまざまなのですが、その中の1匹は「君はきっと誰がご主人様でも上手くやっていけるね。」と太鼓判を押したくなるような仔です。外交的でしかも人間に対する節度をわきまえているとでも言うのでしょうか。甘えん坊なのに、私が家事などで忙しくしていると、「ボクは寝てます。」とごめん寝の姿勢で自分の世界に浸っています。ところが、私がほっと一息つこうと椅子に座ると、いつの間にか足元におり、次の瞬間にはジャンプ＋おかあさんのお膝を独り占め、になるのです。いつも自分を見て欲しい、可愛がって欲しいという気持ちが1番のこの仔は縦抱っこが大好き。私のウエストに両足を絡め、肩に頬ずり、腕を絡めできます。6.7キロのこの仔は重いです…。他のニャンコに対しても、懐っこさは健在です。「仲良くして～。」と舐め舐め攻撃。もちろん彼の目的は他の仔が寝ている場所であって、その仔と遊びたい訳ではありません。けれど舐められた方は気持ちが良くなり、その仔と一緒にゴロゴロし始めます。そして最終的には彼がお気に入りの場所を確保しちゃうのです。まるで、どのような言動が相手と衝突することなく自分の意思を通せるのか、わかっているみたいですね。彼を観察していると、人には確かに好かれること請け合い。そして猫同士でもちゃっかりと自己主張を通す仔だな、と感心したり、呆れたり。事実何匹かの仔には避けられているのが見え見えなので、猫社会の中でも思いやりは必要なんじゃないかい？と彼に時々説教しています。（絶対に本猫は分かっていない。）
片や、自分の意思が表に出ない仔もいます。例えばオヤツの時。みんなが「欲しいの～頂戴なの～。」と騒ぎ立てている時、彼は一人素知らぬ顔をしてお風呂に入っています。多分オヤツを認識していないんだろうと思います。そこで、彼の鼻先にオヤツを持っていくと、長い間匂いを確認し…あれっ、オヤツかも…と気がつき、またお風呂に（食べないの？）。そうこうしていると他の子に当然オヤツはとられてしまうのですが、ボーっと眺めているだけ。同様にご飯を取られても、そのままじっと（ぼーっと？）たたずんでいます。見かねた私が新たなご飯を彼にあげると、「あっ、ご飯だ…」と再び食べ始める始末。当然飼い主が帰宅しても嬉しさを表すことなどせず、無表情かつ、微動だにしない彼なのですが、1点だけ彼が感情を露わにすることがあります。それは、自分の縄張りに他の猫の存在を確認した時。ごくまれに野良ニャンコが我が家の窓辺に来る時があるのですが、それを教えてくれるのは、彼の唸り声です。「誰だ、お前は。来るな。」と言わんばかりの低く力強いうなり声と威嚇の姿勢。ああ、彼はここが自分のお家だと思ってくれているんだな、と人間は呑気に構えていますが、もしかすると他の猫たちを守ろうとしているのかもしれません。そういえば、我が家には神経質で気性が荒めな仔や、いたずらっ子（迷惑をかけるともいう）もいるのですが、その仔たちを含め全てのニャンコが彼に対しては寛容です。多分彼が自分からは他の猫が嫌がることをせず、どんな出来事に対しても我関せずを貫いているため、他の仔から見ると人畜無害なんでしょうね。
余談ではありますが、実は彼のゴロゴロを初めて聞いたのはつい先日。10年近く一緒に居て、やっと彼の喜びを聞けました。もしかしたら今まで私たちを警戒していた…のかなぁ。
さて、この対極の2匹。彼らはこんな感じです。
① 私に抱っこされている時間 前者＞＞＞＞＞後者
② 甘えてくる頻度 前者＞＞＞＞後者
③ 自己主張の強さ 前者＞＞＞後者
④ 私のお気に入り 前者＜＜後者 （全ニャンが可愛いのですが、敢えて順位付けをすれば）
甘えてくる仔はもちろん可愛いし、甘えられることは嬉しいです。けど、毎日ひっそりと、食べて、寝て、自分のペースでどっしりと構えている彼を見ると、こちらも安心し、ついつい撫でてあげたくなります。
この2匹、もし彼らが人間だったらどちらが好かれるタイプなんだろう…？