みなさま 田中かつゑです。そろそろ冬将軍がご登場なので、部屋を模様替えしました。カーペットを敷き、暖房機を出し、ニャンコ用のベッドも完備。丸くなった猫たちが日向ぼっこするのが似合う気候になってきました。
この年末で、いよいよ還暦に王手です。いつの間にか働いている期間が、学生・子育ての時間よりも長くなりました。このまま記録を更新していけば、人生の半分に近い年月を仕事と共に過ごすことになります。実は今この時でも感じるのですが、私は決して仕事大好き人間ではありません。怠け者だし、しんどいことは嫌いだし、できるなら一日中ニャンコたちと遊んでいたい、と臆面もなく思います。では、なぜ働き続けるのでしょうか。
40代の頃考えた「何故」に対する私の答えは以下の3つでした。
- 『社会と繋がっていること』
私はずっとIT、特にソフトウェアに携わった業界に生きています。自分自身はITそのものには決して向いていないと感じているのですが、テクノロジーが社会の安心・安全に貢献できることは素晴らしいと思います。また、社会的弱者と位置付けられている方々がITを利活用することで、より素晴らしいQOLを実現できる可能性が高まるのですが、それをサポートできる一員であることも仕事を続ける原動力になっています。(若い頃、あたかも水道/電気/ガスの様に、ITも仕組みを知らなくても誰もが簡単に使える世界が来るといいなぁ、と思っていました。今は正に、ITはその世界にしっかり舵取りをしています。)
どんな仕事でも、世の中の誰かのためになっていると思います。間接的でも誰かの幸せの一部に貢献しているんだな、と思うと、今日も頑張ろう、と気力が沸いてくるのです。
- 仕事を通じて『人の成長を実感できること』
若い頃は沢山の先輩方に育てて頂きました。そして今はその溢れるばかりの恩を次の世代を育てることで返している最中です。私自身、幹部社員の立場で部下を指導してきた期間が20年に渡り、かつ、様々なマネジメント教育も受けてきた身なので、人の成長には結構敏感に反応します。特に新人あるいは、初めてこの業界に携わった方。スキルアップと共にその方の顔つきがセットで変化していきます。受け身で指示を待っている姿勢から、自ら考え、行動に移し、TRY AND ERRORにも屈せず雄々しくなっていくのです。「ITなにそれ、美味しいの?」で、「あまりにわからなさすぎて、何を質問していいのかさえもわからない。」状態だった若人が、段々と道理や理論が掴めてきて、ピンポイントで的確な質問をしてくる場面に出会えることは、素晴らしい喜びです。彼/彼女がここまで成長したんだな、という実感と、今後のさらなる発展を想像し、マネジメントの醍醐味を味わったりしています。
- 自分自身の『成長』を感じられること
並み居る諸先輩を前に成長とはおこがましいのですが、仕事の全てが成長のための勉強と思っています。凡例や習慣をただ受け入れるのではなく、その理由や違うやり方を検証、あるいは課題を掘り下げ改善していくこと。新しい事にむやみに飛びつくのではなく、それがお客さまや自分たちにとって本当に必要なものなのか、取り入れることが為になるのか等を見極める目を持つこと。自分に欠けている能力や技術を正しく受け入れ、それを補完してくれる他の人への感謝の心を持つこと。自分以外の誰かと一緒に仕事をしていくという事は、楽しくもあり煩わしくもあり、晴れの日も雨の日もありますが、限りない経験と思慮、悩みや喜びを味わうことができます。その経験と共に自分も何かしら誰かのお役に立ちたいと思いつつ、今日も「おはようございます」と仲間にご挨拶です。
発展途上での私の考え方なのですが、現在はどうでしょう。意味付けや深さには変化があるものの、基本の考え方には変化はないと思います。さあ、今日も繋がっている誰かの幸せを思いつつ、仕事へと向かいます。