みなさま 田中かつゑです。今日はキャッチボールのお話を。言葉の。
報連相(報告連絡相談)について5W2Hでって言われた事ないですか?
ちょっとおさらいでそれぞれを並べると、下表の通りとなります。ビジネスでの場面で意識していますか?
W (6Wなんですが) | What | 何を |
When | 何時 | |
Where | 何処で | |
Who | 誰が | |
Whom | 誰に | |
Why | 何故 | |
H (3Hなんですが) | How | どのように |
How Much | 費用 | |
How Many | 数量 |
家族・お友達・恋人間ではこんなこと必要ないです。だって、それらの方々はみなさまを良く知っているし、会話の中で補いながら聞いてくれる訳だから。
けれど、ビジネスの世界では、「なあなあ」は通用しません。背景含め簡潔に結論から話さないと、「So What ?」と言われるだけです。新人に毛が生えた頃の私にこんな指導をしてくれた先輩がいました。「いいか、お前は自分の仕事が全てだろう。上司はお前(みたいなの)を100人も200人も抱えているんだぞ。だから上司の時間をお前だけの都合で占めるな。上司の時間を奪うな。」振り返ると、これを言われた理由は明確ですね。私がビジネスとしての報連相ができていなかったからです。
言い訳すると、自分では出来ていたつもりだったんです。けれど抜けていたんですね、Whomが。だからきっと、そのころの私は、上司の忙しさも状況も思いやることなく、自分目線で報告していたんだと思います。聞いていた上司はきっとイライラしていたでしょう。
それからは、報連相の内容を整理・復唱して簡潔にわかりやすい報告を心掛けました。相手が何の情報を得たいのか、何を求めているのかを周りの状況から推測しながら話を組み立てていくことにしたんです。相手が乗ってきて質問してくだされば、もっと詳しくご説明するし、最初の概略で完結すればそれで良し。言いたいことと聞きたいことの区別がつくようになりました。キャッチボール、成功です。
若い方々を見ていると、文書の読解力・会話の要点の掴み方・自身の主張の表現の仕方に正直不安を感じます。私に相談してきたある人は、
- 私の多忙な状況を無視して、話を強引に進める
どうも終業時刻間際に確認したい事があったらしい。別に今日中でなければならない内容ではなかった - 調べることをせず安易に質問してくる
私は辞書ではありません。質問内容は36協定。厚生労働省のホームページ見て咀嚼できなかったら疑問点をまとめて聞いて欲しい - 自分を正当化することに終始
何が問題の本質なのかずっと理解できない質問内容
全てWhomの思考が不在です。自分かも…と思い当たる傾向のある方。今なら直せます。
会議でも1on1ミーティングでも、上司は紙に書いて説明してくれません。忙しいのもありますが、何よりも聞く立場の人が、どこに注意して聞いているのか、何を理解したのかをじっと探っているからです。その上で、聞き手がどんな反応(報連相)をしてくれるかによって、その人に与える仕事を取捨選択しています。
仕事を面白くしたい人、大きな・新しい仕事にチャレンジしたい人は話し手の要点を掴むためにメモをとり、要点を確認したうえで仕事に邁進することをお勧めします。報連相の際には①結論、②理由、③背景を6W1H(HはHowだけでOK)を踏まえて訓練することを推奨します。キャッチボールを続けるためには、相手が受け取りやすいボールを投げられること、そして相手が悪球で返してきても涼しい顔して受け止める度量と余裕が必要になってきます。相手がどんな答えを期待しているのか、即座に解り応えられたら最高です。