みなさま 田中かつゑです。毎日腎臓病の仔のムラな食欲に振り回されています。この頃はお薬入りのウェットフードを避けて食べるようになってしまったので、どうしたものか…と思案中です。体重減に伴い病気も悪化するようなので、カリカリの種類を変えてみたり、違うお薬を処方してもらったり、手を尽くして本ニャンの体力を温存させるのに注力しています。
新調したランニング用の靴が非常に調子が良いです。クッションが素晴らしく、コンクリートを走っても膝関節に負担がかかりません。5kmの道のりも難なく走れます。さすが、足専門家の方が選んでくださった靴だなぁと、感心する事しきり。
同じく登山家の方に選んでいただいた登山靴も非常に履き心地が良く、好調です。岩場もがっしりと掴め、粘土質の悪路でも滑りません。重量が軽いので、平地なら走っても支障が無いほどです。つくづく足元は大事なんだなぁと実感しています。
そういえば、何事にも「基礎」、即ち足元は非常に大事な要素なんですね。建築現場などを見ていると、それが如実にわかります。一戸建て・集合住宅・ビルに問わず、基礎工事は非常に時間がかかり、素人が見ると「何をやっているのだろう???」みたいな状態が長く続くのですが、その基礎が完了した後の施工が早い事!大げさに言えば、あっという間にその建物が完成してしまったかのように見えるのです。
そういえば、着付けの教室に通っている時もそうでした。講師の方が立て板に水の様に説明下さるあまたのポイントが全然理解できていない期間を過ぎ、頭では分かったつもりでも動作が伴わない期間を経て、「ああ、こういうことだったのね!」と身体がやっと覚えた基礎の所作。その後の応用はスムーズにこなせた記憶があります。
小さい時の記憶では鉄棒の逆上がり。地面を蹴る強さ、腕で身体を引き寄せるタイミング、蹴った足を空方向に勢いよく伸ばす姿勢…何度も練習を重ね、失敗を繰り返し、半べそになりながらも周囲が暗くなるまで頑張り続け、ようやくコツを掴んだその日。次の日には連続逆上がりや前回りなど、応用に挑戦していたあの時は、鉄棒競技に対する基礎を体得したのでしょう。
仕事の場でも基礎、即ち足元を固めるのは非常に大事で、ともすれば、それが仕事の殆どを占めているのではないか、と思われるほどです。例外なく、かなりの時間を要するのですが…。
ITの世界ではテクノロジーの基礎。例えばOSって何をするの?アプリケーションから来た命令をどんなふうに変換してマシンに伝えているの?ネットワークでは伝文はどんな順序で、どうやって流れているの?WEBアプリって基本の動きは何をしているの?等など。きちんと理解をしていれば、上位のアプリやツールが様変わりしても、(最初は面食らいますが)自分自身が適応できる時間が短くて済みます。また有事の時にトラブルシューティング技術は予め備わっていることに気がつくと思います。何せ、正常時のOSやネットワークの動きが解っている訳ですから。
また、仕事そのものについても同様です。
- 1日の仕事の進め方:思考を伴うものは午前に。午後はルーチン。
- 報連相のタイミング:アラーム案件は早く、くすぶっている段階で。手柄は少々遅れても可。等
- 上司に報告をする時の順序:結論の後にその理由。追加として課題の大小と代替案。
- 仕事の優先順位:緊急かつ重要>(不急かつ重要または緊急かつ不要)>不急かつ不要
様々なセオリーがありますが、日々の業務に流されていると、これらの基本を自分自身に教え込むことなく、時間だけが過ぎていってしまいます。そして、5年10年と経った時、周りが期待する自分と、自分が出来る仕事のやり方にギャップが生じるかもしれません。上記に代表される基礎を意識して身に付ける、足元を固めることは将来の自分を助ける一番の早道となります。
外部のセミナーを受講したり、社内で研修を受けたり、先輩からレビューを受けたり、と自分以外の誰かからスキルや思想、考え方などを得る機会はありませんか?この場合、「自分のスキルが増える」と心構えをして受けるのと、何も考えずに受動的に相手方の言う事を聞いているのでは、やはり基礎力に差が出てきてしまいます。
これらに共通する基礎を掴むコツは、「講師や先輩は【何をどうやって】自分に伝えようとしているのだろう」を注意深く観察すること。
- あまりにも流暢で話に具体性が乏しく、決まりきったことを滔々と話す講師の場合
⇒一般情報として要点だけ掴んで、後で自分で調べることで充分です。その方独自のノウハウやスキルは残念ながら含まれていないと思います。 - 大事なことを繰り返し語ってくれたり、失敗談なども含め自らの体験や見聞きしたことを具体的に語ってくれる講師の場合
⇒是非、聞き耳を立て、受け止めてください。その上で、自分が講師だったら同じ場面で何を話すのか、どんなことを聞き手に伝えようと考えるのかを模索してみてください。受講していたにも関わらず、講師としての心構えや人に対する伝え方を学ぶことが出来ます。これは、ご自身が中堅あるいは幹部社員になった時の部下指導スキルの基礎の1つになります。 - 講義に利用された資料
⇒凝視してください。見やすいか・受け手にポイントが伝わるか・講師の話+資料できちんとセットになっているか(資料に書かれていることだけを話す講義は意味がありません)。講師の話を聞きながらポイントをメモに取り、後に資料と照らし合わせ、『資料に書くべきこと』と『口頭で話すべきこと』が体得できれば、発表資料作成の基礎に触れられることが出来ます。
さらに余裕がある方は、講師の講義内容の組み立て方や時間配分などにも注意してみると、もっと勉強になるかもしれません。
何事でもその屋台骨となる足元=基礎をしっかりと自分のものにするのは非常に大変です。でもその基礎があってこそ、応用と飛躍が待っている訳ですから、自分の成長のためのコアを作る努力は絶対に無駄にならないし、称えられるべきと考えます。