役員メッセージ その他

かつ便りNo.189 ~憧れますが…~

 

 みなさま 田中かつゑです。暑すぎる今年の夏。食欲がなくなる仔が続出です。いつもの半分ほどの量でも、「もう、いらないの」と残す仔が殆ど。痩せちゃうなぁ…。でも、その中で6.3kgの元気な仔は他の仔の分までモリモリ食べています。夏太りするよ?

 ご近所にゴールデンリトリバーを飼っている方がいらっしゃいます。時々お散歩でお会いするのですが、当初の仔犬からぐんぐん大きくなって、立派な大型犬に成長しています。顔つきは穏やかで飼い主の方にピッタリと寄り添い、誇らしそうに幸せそうに歩いています。そのお宅では2代目のゴールデンとなるのですが、1代目は14歳まで頑張ってくれたとお話ししてくれました。その仔が年老いて自力で動けなくなると、ご夫婦お二人でその仔を抱え、お散歩と排泄を促しておりました。大型犬を飼育するのは大変なことなのだな、と憧れよりも現実を見たような気がします。

 今の2代目ゴールデンくんは確かまだ5歳。ヤンチャだった数年前と比べると、大分落ち着いています。昔は私を見ると、わあい!と飛びついて来て、私の顔を舐めまわしてくれたのですが、この間会ったら、「やあ!」みたいな感じで爽やかな笑顔を見せてくれる好青年?になっていました。

 その飼い主のご夫婦なのですが、おそらく私より5歳以上お年を召しています。多分2代目くんが年寄りになるころにはご夫婦は70代。1代目をお二人で抱え、頑張ってお散歩をさせていたご様子が目に浮かびます。やがて来る老いの日々。まさしく犬と人の老々介護になりそうなのですが、彼らは息子さんご夫婦と同居なさっているので、その心配はなさそうです。

 本心では大型犬をとてもとても飼いたい私が、どうにかその衝動を抑えているのは、30㎏もの大型犬が老いた時、自分では面倒を見ることが出来ないであろう、と考えているからです。
それでも、憧れは続いています。大きなワンコと一緒にお散歩をしている方を見かけると、思わず目で追ってしまいます。動物病院で大型犬が大人しく診察の順番を待っているのを見ると、偉いなぁと褒めたくなっちゃいます。モールなどにある、ドッグランで楽しそうに走っているワンコ、ご主人と一緒に嬉しそうにドライブしているワンコ、公園でフリスビーを追いかけているワンコ。みんなみんな可愛く見えて仕方がありません。そして何故か、仔犬よりも、大きな大きな成犬がとても素敵に映ります。

 一方、ニャンコよりもワンコの方が手がかかるのも承知です。

  • 毎日のお散歩が大変でしょう。
    大型犬のお散歩は距離もスピードも必要だと思います。
  • 毎月の美容院も必須と聞きます。
    そういえばシュナウザーを飼っていた知り合いが「自分の散髪代の5倍くらいワンコのトリートメントが高い。しかも毎月なんだよ。」と愚痴っていましたっけ。
  • 大型犬は大きい分生活全般にお金もかかりそうです。
  • 身体が大きく、力も強く、牙も備えている大型犬は、正しい躾が必要とあります。 
    飼い主がきちんとプロに習い、実践しなくてはなりません。そうして、きちんとしたワンコに育てあげねばなりません。
  • 老犬になったら…お散歩は?排泄は?病気になったら?
    等など、一生面倒を見る家族ですので、相応の覚悟が必要だと思います。

 実は、子供たちに「今のニャンコたちが全員虹の橋を渡ってしまったら、最後にワンコを飼いたいのだけど、私にもしものことがあったら、そのワンコを引き取ってくれる?」と打診したことがあります。答えはにべもなく、Noでした。それはそうですよね。
そのため、憧れは高まれど、実際に行動に移すことなく、ただただ、遠巻きに大きなワンコを見かけると凝視し、微笑んでしまう私がいます。この憧れは、そっと自身の胸の中に収めておくべきなのでしょう。

 現実に戻ると、脇目も振らず私を見ていてくれるニャンコたちが居ます。辛い過去を持った仔、病気と闘っている仔、甘えん坊の仔、嫉妬深い仔、我が道を行く仔。みんな私の可愛い可愛い家族です。この仔たちは一日でも生きて傍に居て欲しいと切望しています。ますますワンコと一緒の生活は遠のきますね。でも、それで良いのでしょう。私が35年以上もニャンコたちと一緒に暮らしているのは、きっと私のライフワークの1つなんだと思います。