役員メッセージ ちょっと苦しい時に読んでみて

かつ便りNo.192 ~続けるにはキャッチボールが必要~

 

 みなさま 田中かつゑです。暑い中、ニャンコ達の寝姿が面白いです。
①ごめん寝:座布団に顔を突っ伏して腕を組み、足はだらりと延ばしています。
②バンザイ寝:両手両足を伸ばしお腹を丸出しに。両足に至ってはカパッと全開です。
③うつぶせ寝:顔は横を向いていますが両手両足は伸びきっています。
どの寝姿も自分の体温を放出しようとしているのですね。でも、起きていると誰かが私の膝の上に乗ってくるのは何故?暑くないの?(乗られた私は汗だらだらです)

 小さなころから「毎日コツコツ」が苦手です。日記に始まり、漢字・九九に始まる計算問題・英単語・リーディング/スピーキングなどの宿題(この類の宿題は今でも学校で出るのでしょうか?)、毎日の積み重ねが大切と言われるものは、私にとって苦行でしかなく殆ど真面目に取り組んだ記憶がありません。小学校では毎年夏休み中の絵日記が宿題で出たのですが、多分提出したことはなかったと思います(可愛くない児童ですね)。
この「毎日コツコツ」が向いていないのはジム通いにも発揮されています。1日30分でも/鍛える部位を変えて/有酸素運動を…毎日通うのは本当に(私にとって)難しい事です。スタジオレッスンを受け、インストラクターが力強くリードしてくれなければ、私は今頃ジム経営者にとって都合の良い、幽霊会員になっていたことでしょう。

 そんな私ですが、「毎日コツコツ」が約2,000日×2セット続いたことが過去にあります(えっへん)。それは、保育士さんとの連絡帳。中身は子供の様子(食事の時間と食べたもの・その量、お昼寝と夜寝の時間帯、排せつの有無と時間、体温、機嫌、遊び)と双方が気がついたこと。親は家庭でのそれらを書き毎朝保育園に提出、保育士さんは園でのことを記入してお迎え時に下さるのです。私の子供たちは生後3ヶ月頃から保育園にお世話になっていたので、当然子供たち自らが自分の事を伝える手段はありません。そのため、親が家庭での様子を毎日保育士さんに伝え、彼らはその情報を元に昼間の保育を実施し、園児の様子を今度は家庭に伝えてくれます。この交換日誌は言わば乳児/幼児の命綱とも言え、正確にそして少しでも普段と異なることがあったら、それらをしっかりと家庭/保育士に伝えることでトラブルの未然防止にも役立つのです。

 例えばこんな事もありました。朝、息子がいつもよりもご機嫌が悪かったのです。特別何があった訳でもないのに、保育園への登園を嫌がり泣くのです。そういえば、朝ごはんもいつもより食べなかったし、熱は無いのだけど、何となく覇気もない。こんな時はそれらの細かい「上手く言えないけど何かいつもと違う」ことを連絡帳に書いておくだけで、保育士さんは注意深く息子を観察してくれます。この場合はやはり午後から息子が発熱してきて保育園からお迎え要請が来ました。いち早く気がついてくれ、病院に間に合う時間にお迎えに行けたのも連絡帳に情報があったからです。
娘の偏食に悩んだ時も連絡帳が助けてくれました。3歳頃の娘は何故か幼児が大好きであろうハンバーグに代表されるひき肉料理・ケチャップ・ソースが嫌いで、家庭では根菜類の煮物や穀物をもりもり食べる子でした。ひき肉料理は調理に便利なので親としては何とか食べて欲しかったのですが「いらないの」で終了。私は地味に悩んでおりました。その旨を連絡帳で愚痴として書いたのですが、保育士さんからはこんなご提案がきました。

園では咀嚼の力が充分でないお子さんもいるので、ハンバーグは肉団子位の大きさにしてお子さんが自分でフォークを持って刺し、噛み切れるようにしています。お肉にはマヨネーズを加えてフワフワにし、嚥下がまだ上手でないお子さんでも飲みこめるようにしています。ソースはとろみをつけています。お嬢さんは園ではハンバーグもしっかり食べています。おそらくお友達が食べているのでつられるのだと思います。

保育園、神!と思いました。さすが様々な乳児/園児を扱うプロだ~と感激したのを覚えています。

 彼らが生まれてから小学校に入る直前まで保育士さんと情報を交換し合った連絡帳は、決まったフォーマットがありませんでした。そのため、月齢や年齢に応じて工夫をし、保育士さんが読みやすいように、こちらが伝えたい事が一瞥でわかるように配慮をしたつもりです。忙しい保育士さんは子供たちのお昼寝タイムに連絡帳を用意するため、書く項目を少なくし、丸バツの選択式にするなど、短時間で記入が完了するような工夫もしました。季節の移り変わりで特異事項が発生する可能性も考え、3ヶ月ごとに連絡帳を新しくしてきました。これら、6年間の軌跡は未だに捨てられず、保育園・小学校で子供たちが作った図画工作の作品群とともに押し入れに鎮座しています。

 「毎日コツコツ」を続けるには、

  • 出来て嬉しいこと/行き詰っていること/悩んでいること/わからないことなどを報連相(報告連絡相談)できる相手がいること
  • その相手から同じようにレスポンスが返ってくること

いわゆる、キャッチボールが必要なのではないか、が私が到達した大事なコツです。日記は自分自身との対話に留まるため、宿題はやったという事実を担任が承知するだけなので、ボールを投げる相手がいないか、いたとしても1往復で終わり。相手からの活きた反応はありません。そうか、私は何か目的を持った対象物を共有し、お互いに認め合い、時には高めあうパートナが「毎日コツコツ」に必要な性格なんだな、と今更ながら判った次第です。そういえば、英会話のレッスン。もうかれこれ3年程続いています。上達したとはお世辞にも言えませんが、インストラクターとのおしゃべりや時々のランチが楽しく、息抜きや頭の体操にもなっています。次に彼女に会ったらこんな話もしよう、と考えている時間も楽しいのです。キャッチボール。私にとっては大事な要素です。

 この、甘えん坊な私とは異なり、自分で目標を立て、自分自身との対話を楽しみながら、頑張り続けられる方もいらっしゃいます。素直に凄いなぁと思い、尊敬します。いつか私もそんな強い意志と実行力が備われば良いのでしょうが、まだまだ道のりは遠そうです。