みなさま 田中かつゑです。冬の猫は温かい所を知っています。なので我が家では、水屋箪笥・和服箪笥・出窓には必ずお座布団が置いてあります。ニャンコを飼っていない人には、とても奇異に映る風景です。
寝室に植物を置いています。緑があると心地よいのと、彼らも呼吸をしているので空気が和むのではないかと勝手に思っています。お世話はかなりいい加減で、週末にお水やり、月末辺りに肥料を少し追加する程度なのですが、みんな大きく育ってくれています。彼らも種類によって適正な水の量・日当たり・温度が各々異なり、面白いなぁと思います。そして彼らを観察していくうちに、植物に対して改めて気が付いたことがあるのです。それは「植物は主人公が根っこだ」という事。以前は花を愛で、実を喜び、種から出た芽を愛おしんでいたのですが、地下で地上の茎・葉・花を支え、栄養を吸収し、本体の成長を促す根っこ。これが植物の一番大事なパーツなんだと思い至ったのです。そう考えると、切り花の寿命が短いのも、草刈りをしてもいつの間にかまた雑草が生い茂るのも、樹木の枝を切っても新しい小さな枝がまたそこから生えてくるのも合点がいきます。正に大地に根ざすのですね。
この気づきを自分自身に当てはめた場合、こんなことに気を付けようと思いました。
- 食べ物・飲み物など、自分の体内に入る物はできるだけ身体によい自然なものにしよう
- 肌・髪の状態、乾燥・冷え・浮腫みなど身体からの信号は敏感に反応しよう
- 早寝早起き・晴耕雨読といった昔からの身体の動かし方を参考に、無理をやめよう
こんな感じです。外れているかもしれないけど、植物の根っこに相当する人間のパーツを内蔵と見立てたのです。五臓六腑と体中を流れる血液。これらは普段強烈に意識することは少ないけれど、少しでもバランスが崩れたり不調になると、たちまちQOL(Quality Of Life)が低下します。内臓の調子がよく、循環し、身体も心も気持ちよくなるためにも、1から3は私にとって大事な要素となること請け合いです。
改めて部屋の植物たちと向かい合ってみます。温かい空気と水が大好きなシャコバサボテンとカランコエ。成長のスピードが速く丈夫だけど、ひょろひょろになりやすいパキラ。根腐れと直射日光厳禁、温度調整が大事な胡蝶蘭。そしてなぜかぐんぐん育つ(名前がわからない)サボテン。みんな、それぞれの育ち方があり、手入れの方法も異なります。水やりの時にそれぞれの鉢に話しかけながら、葉のつや、勢い、つぼみの様子などを観察し、日当たりを調整したり、部屋の温度を若干高めにしたりと試行していきます。
根がしっかりと張っている鉢は葉の勢いも強く、花弁が大きく色も鮮やかです。うんうん、やっぱり根っこなのねと、嬉しくなります。
小春日和の日に、株分けをしましょう。鉢の中で苦しくならないように余裕をもって入れ替えてあげます。物言わぬ、動けぬ植物に対しては人間が気を利かせて、彼らにとって育ちやすい環境を作ってあげることが大事です。その植物にとって心地よい環境を用意してあげれば、彼らはぐんぐん育ち、美しい花を咲かせてくれます。なんだか、子育てや動物を育てるのと似ていますね。ひいては自分を育てる事にも。
難しいのは「その対象にとって心地よい環境」をどう作り上げるか、という事だと思います。厳しすぎると植物は枯れ、動物は時には命を落とし、人は身体や心が傷ついていきます。甘やかすのも結果としては同じでしょう。その対象にとっての心地よさは嬉しさと同時に悩み・苦しみ・悲しみもひっくるめているのかもしれません。それをわかるのにはどうしたら良いのでしょう。観察と対話(できるなら)・結果の確認と更新。PDCA(Plan Do Check Action)を回すことは対象が誰であれ何であれ同じですね。