みなさま 田中かつゑです。春になってニャンコ抜け毛が増えてきました。特に長毛の仔は抜ける毛も豪快。塊で落ちている事もしばしば(どうして?)サイクロン掃除機がすぐに悲鳴をあげます。我が家の掃除機はそのため寿命が短いのです。
トラを引き取って、一週間。ニャンコの身体が心配なので1回点滴を病院でお願いしました。獣医とは「お腹が空けば食べるでしょうけど、心配ですね」と雑談レベル。こちらも、根競べを覚悟するしかありません。トラは抱っこもなでなでも大丈夫なんですが、意外と頑固。環境の変化に戸惑っているというよりも、老婦人と離れた寂しさに浸っているように見えます。
仕方がないので、缶詰+ドライ+猫用鰹節+ちょっぴりマタタビの夕ご飯を用意し、陶器のお皿ではなく、私の手から直接与えたら…食べました!がっつり5口。キミは甘やかされていたんだねぇ……これで食の問題はほぼ解決です。あとはトラが今いる部屋と一緒に居る先住猫達との距離が埋まってくれれば、そして私たちに心を許してくれれば。長い旅の始まりです。
思い起こせば、どの仔も初めて我が家に来た時には、怒るか怯えて隠れていました。ご飯は食べたり食べなかったり。トイレも失敗する仔がいました。外に出たいがあまり、カーテンをビリビリに引き裂いたり、水屋タンスをよじ登って傷だらけにした仔もいました。まあ、身体能力が高い猫は、人間にとってやって欲しくない事も出来ますからね(トホホ)。けれども今、どの猫も落ち着き、私たちの言うことを感じて理解し、きちんとわきまえて行動をします。(私たちが目を離すと、悪さをするニャンコ魂は健在ではありますが)猫も人間に可愛がってもらって、ぬくぬくと暮らす生き方が気に入っているようです。
さて、トラとの生活も3週間経ちました。相変わらず食は細いですが、手からならご飯を食べるようになりました。トイレも覚え、時々他の猫と交流を持っているようです。ただ、まだまだ外が恋しいのか、窓辺で隙間がないか、出られる箇所は無いかを探っています。油断はできません。もしトラが脱走してしまったら、私は老婦人に申し訳が立たないし、きっとトラは迷子になったら生き延びることは難しいでしょう。そんな過酷な事にはさせたくありません。早くトラがここで落ち着いてくれるのを待つばかりです。老婦人は、来週辺りにトラを見にいらっしゃるとおっしゃっていました。彼女も元気なトラを見て安心してくださると良いのですが。
今回老婦人とお話をしていて明日は我が身かも、と思う事がありました。それは、動物を最後まで責任を持って飼育できる限界の年齢や健康状態はどのくらいだろうという事です。動物の保護活動をしている団体から伺ったところによると、対象の動物の譲渡を受ける年齢の限界は概ね60歳未満だそうです。猫の寿命は18歳から20歳くらいですから、それは充分納得できます。我が家にいるニャンコ達で1番の年下は5歳。果たして15年後に私は次の世代の猫を手にするのだろうか。今の所ちょっと自信がありません。譲り受けるとしても10歳位の中年から壮年の猫1、2匹が限度だと思っています。それ以上は体力的にも金銭的にも辛くなってくるからです。
年齢を重ねて身体の自由が利かなくなってくると、傍にいてくれるペットが何よりも愛おしく感じます。けれどペットからしてみれば、新鮮なご飯とお水、清潔なトイレとベッド。そして、可愛がってくれて、遊んでくれ、甘やかしてくれる飼い主がいてこその幸せなのかもしれません。今の10匹の為にも、まだまだ私は健康でなければいけないのですね。老婦人もおっしゃっていました。「もう少し身体が言うことをきけば、トラを家の中で飼ってあげられたんだけど」 切ないです。