テクニカル

師走

どうして12月のことを師走と言うのか。
まさに、師(僧を意味する)が仏事に走り回っていた事かららしい。
また、師走と言えば「今年の言葉」などが議論される時でもある。
そこで、私の日常において、意識する事が多いキーワード(ことわざ)をあげてみる。

 ●前向きな気分になるキーワード
  「人間は考える葦である」  
  「人事を尽くして天命を待つ」

 ●気楽になれるキーワード
  「人は楽な方に流れやすい」
  「明日できることは今日やるな」                                 

聞いた覚えがあるのではないだろうか。
それぞれの分類も共感頂ければ幸いである。

さて、上記を「システム開発」に当てはめて考えてみたい。

 ●前向きな気分になるキーワード
  開発計画段階などに、「どうすれば良い品質のソフトウエア・システムが
  出来るか」を検討する際、色々と考え、最適なプロセスを決定。
  大きな問題が多発しない様に工夫を凝らし、完成後の納入(受け入れ)は
  自信を持って臨む。

 ●気楽になれるキーワード
  品質確保のために最適なプロセスを決めたつもりであっても、開発遅延・
  仕様見直しなどにより工程が逼迫。プロセスの一部は「省略しても大丈夫
  だろう」と判断。
  毎日、逼迫した開発作業となり、問題の水平展開などは、後へ後へと
  ずれていく。

多くのシステム開発は、トラブルもなく、当初の想定通りに進むことよりも、何らからの問題が発生する事の方が多い。「人間が作る以上、仕方がないのだ」と、これらキーワードは語っている訳だ。
しかし、これでは「品質を生業とする立場」として、すっきりしない。

そこで、色々な方にも助言頂きながら、品質を確保するための肝となりそうなキーワードが無いか、Web等で検索を重ね、ようやく以下を見つけた!

  「優秀さとは習慣によって決まる」

「どのように開発作業を重ねれば品質を確保できるのか」を一言で語っている。
組織で言うと「習慣」=「文化」「ポリシー」と考えれば良いと思う。
つまり、もしも問題が発生した場合の考え方を決めておき徹底されていれば、優秀なシステムを実現できるという意図である。

これで、すっきりした。やはり先人の知恵は奥が深い。
これで私も、すっきりとした気分で正月を迎えられそうだ。