みなさま 田中かつゑです。ペットと一緒の生活は煩わしいこともあれど、とても幸せな時間です。例えその仔が年を取っても病気になっても、飼い主の愛情に変化はないと思います。実は我が家では、その平和な日々が再び壊れかけています。…我が家のアイドルるいちゃん。もしかすると扁平上皮癌かもしれないと、昨日診断されました。病理検査の結果は3週間後ですが、誤診でありますように、と唯々祈る毎日です。
思い返すと、るいちゃん始め、へいた、そうちゃん、そして過日虹の橋を渡ったああちゃんの4匹とは彼らが生後2ヶ月くらいの時から一緒にいます。保護活動をしていらっしゃる方から譲り受けた、師走がすぐそこまで来ていたあの日。4匹の仔猫は隣の市から車で我が家に到着しました。全員合わせても、成猫一匹よりもはるかに小さい彼ら。その中で、一番に初対面のニンゲン(つまり、私たち)に飛びつき、肩までよじ登ってきたのが、るいちゃんです。保護活動の方曰く、「この仔は好奇心が強くおてんば」なのだそう。ホワホワした茶色の長い毛並み、まん丸な瞳、可愛い仕草、そして人懐っこさ。私たち家族はるいちゃん始め、この小さな小さな仔猫たちに夢中になりました。
あの出会いから早10年以上。生まれたばかりの頃に劣悪な環境にいて、命をも落としかけていた彼らは、多分身体があまり丈夫ではないのでしょう。入れ代わり立ち代わり、誰かが何かしらの病気にかかり、日々を過ごしてきました。ある病気の治療に数十万円かかった時もあります。
とあるアンケートによると、猫を飼って後悔した人が挙げる項目はこの10点なんだそうです。
- トイレが臭う
- トイレ掃除が大変
- 鳴き声がうるさい
- 病気の治療が大変
- 部屋が汚れる・散らかる
- 大事なものが壊される
- 部屋が狭くなる
- 旅行が難しくなる
- お金がかかる
- ペットロスになる
これら、猫を違うペットに置き換えても同じだと思うのですが。でも多分愛情を持ってペットと一緒に生活している方々の殆どは、これらのことをひっくるめて「後悔」はしていないと思います。我が家を例にすると、お掃除を小まめにすることで1,2,5は回避です。3は一緒に遊ぶ、可愛がる、ダメなことは言い聞かせる(本ニャンは分かっているのかな?)でグッと頻度は減ります。4、9は生き物ですから避けられないことだし、6は飼うペットの習性を把握して対処すればいいだけの事。7は大型犬だと感じるかもですが、ニャンコ9匹では…ちょっと感じるかも。10は飼い主がそのペットをとても愛していたからこそ…何匹ものニャンコたちを見送ってきた私は、「自分が先に逝かなくて良かった」と無理にでも思う事にしています。今の所一番歯がゆいのが実は8。日帰りならば何とかなるのですが、泊りがけはかなり難しいです。正直、子供たちが独立してから、旅行は行けていません。比較的近くに住んでいる娘が、「一週間くらいなら母さんの所に泊まって大丈夫だから、遠慮せずに好きな所に旅行しなよ。」と言ってくれるのですが、まだ踏ん切りがつかないでいます。年をとってきた彼らを見ると心配になってくるのかもしれません。そうこうしているうちに、私自身も年をとっていくのですが…。
話をるいちゃんに戻します。
るいちゃんは、
- 新聞を読んでいると、その新聞の上に寝そべります。「アタシを見なさいよ。遊んでなのよ。」と訴えます。
- 椅子に座っていると、膝の上に乗り、「アタシが此処で寝るんだからどきなさいよ」と命令します。
- 「可愛いのね」「良い仔ね」「大好きよ」等の言葉をかけると、ゴロゴロゴロ…しながら「にゃぁぁぁん」とお返事します。
- 魚を食べていると、ゆっくりこちらに手を伸ばして「アタシにも頂戴」のポーズを取ります。
- うたたねをしていると、背中に乗ってきます。
- 対ニャンコだと、好き嫌いが激しく怒りを露わにすることもしばしばなのですが、人間には牙を絶対に向けません。
子供たち曰く「るいちゃんは寝ていても起きていても何をしていても可愛い」だそうです。私も100%賛成です。
飼い主にとっては、自分のペットは特別な存在なのだと思います。例えば、私が他のニャンコを見て、「可愛い」と言ったとします。それは断じて本当なのですが、口に出さない枕詞、即ち“私の家のニャンコ達の次に”が私だけではなく、どの飼い主にも浮かぶ言葉なのだろうと思っています。
るいちゃん、おかあさんは傍にいるからね。治る病気だといいね。今日もおかあさんが帰ったら「おかえり」って迎えに来てね。その瞬間がおかあさんは大好きだよ。